つきのこども/あぶく。

おはなしにならないことごと。

私家版歌集「ヴァーチャル・リアリティー・ボックス」について

2017年11月に頒布開始した私家版歌集「ヴァーチャル・リアリティー・ボックス」についての情報です。

第一回まいつき短歌祭

わたくしのみないで済んだ弔いが海鳴りのよう 花を見に行く自由詠特選(選:武田ひか)でした。ありがとうございました。https://note.com/sunamerinikki/n/n926d8ff9c0bc

おはなしを、あるいはエッセイの定義について(鏡の箱に手を入れる第六回(最終回)・再録)

伽鹿舎の主催するWeb文芸誌「片隅」へのエッセイ執筆についてはメールで依頼が来た。テーマや形態は自由、いつも書かれているような感じでお好きなことを……という文面を見て最初に思ったことは連載なんて自分にできるのだろうか、でも、一体何を書けばいいだ…

めばえちゃん、あるいは根無し草の善意について(鏡の箱に手を入れる第1回・再録)

突然だが、福島大学には「めばえちゃん」というゆるキャラがいる。 「めばえちゃん」は白い襟がついた明るいきみどりいろのワンピースを着ていて、おまんじゅうみたいなころんと白い顔をしている。鼻と同じ色をした茶色い目は閉じていて、多分笑っているのだ…

ねむらない樹6号・読者投稿欄

ぬるい雨 頭皮を進む指先がふいに力を抜いて離れる 内山昌太選・佳作でした。ありがとうございました。

作品置き場を作りました

表題通りです。なお、サイト名はこちらとほぼ同じです。 つきのこども https://mondenkidandsprayofthedays.blogspot.com/ 現時点ではこのblogに掲載されたものを再掲しています。

年越しバトン2020

「痛覚」でやっている年越しバトン。毎年参加させて頂いております。昨年に引き続き、今年も少し早めに書いてしまおうと思います。

橋を渡る【アンソロジー寄稿・web再録】

短歌連作 橋を渡る(ZABADAK「五つの橋」に) 2016年5月頒布開始同人誌「There's a vison - A Tribute to ZABADAK-」(冬青・編)寄稿(ライナーノーツ) (一部旧かな遣いの誤りを修正。なお私家版歌集『ヴァーチャル・リアリティー・ボックス』には同連作…

草の心臓(第三十回歌壇賞佳作・再録)

第三十回歌壇賞に出した短歌連作「草の心臓」(30首)の再録です。 当該連作は『歌壇』2019年2月号に全首掲載されました。 連作はアイルランドの民謡などをモチーフにしているのですが、この度、当該連作について、日本アイルランド協会会報第106号の佐藤亨…

短歌解凍掌編(再録4)

いつかあなたは、たったひとりで死ぬだろう。 直立不動でマフラーを巻かれるのを待つあなたは、まるで一本の針葉樹のよう。両腕を回して抱きしめれば、体温に交じって木の葉の匂いがするかもしれない。今はまだ温かい身体。年を取るに連れ衰え、いつかしんと…

たったひとりのパラレルワールド、あるいは音楽の効用について(鏡の箱に手を入れる5・再録)

たったひとりのパラレルワールド、あるいは音楽の効用について (初出・webサイト片隅 2016/01/22掲載) ※掲載時期と合わせるため、blogの再録順は当初とは異なっています。

読書の夏、あるいは新宿紀伊国屋書店の医学事典について(鏡の箱に手を入れる4・再録)

読書の夏、あるいは新宿紀伊国屋書店の医学事典について (初出・webサイト片隅 2016/08/24掲載。一部加筆修正) ※掲載時期と合わせるため、blogの再録順は当初とは異なっています。

交換日記を始めました

平田有さんとnoteでの交換日記「よなよむ」を開始しました。よろしくお願いします。 https://note.com/yonayomu

短歌解凍掌編(再録3)

焼き場からは海が見えた。

短歌解凍掌編(再録2)

後世に残るもっとも確実な媒体とは電子データでもなければ紙でもなく、石板に彫られた文字なのではないか。そんなよた話を、昔どこかで聞いた覚えがある。花崗岩や大理石で作られる墓碑は、しかし決して永遠の存在ではない。大理石は酸性を帯びた水に溶けや…

短歌解凍掌編(再録1)

今日、きみの星がずっと前に燃えていたことを知りました。

街の神話(うたつかい34)

新年の道路はいつもより広くわたしは角を落としたようだ ひとの子も狼の子もあてどない顔をしている夜の閑散 干からびた冬のまなこの瞬けば千光年の残業ひかる エンターキー押されたままで伸びてゆく白い改行 春が来ていた あ、と息吸うとき喉の奥にある南京…

こともなし(うたつかい33号)

わたくしを地上へ落とす風が吹くこの世はこともなし こともなし どの窓も古い映画のようになる列車は橋を渡り続ける 抑えられ少しふるえた掌はちいさな昼の蝙蝠の羽根 おろかものばかりではない僕たちだ青を仰げばどこまでも青 夜。(海を漂うラッコたちのた…

月刊うたらば1月号

一斉に手を上げなさいきらきらとスノードームに明るい吹雪 テーマは雪でした。ありがとうございます。 うたらば|短歌×写真のフリーペーパー

氷について

バルコンの手摺も冷ゆる夕暮れの森をあんまり見ては駄目だよ まうずつと広がつてゐるのは曇天。窓は翼の形に開く わたしさへ黙つてゐれば破れないうつくしい肖像画いちまい パントマイム伝はらぬまま更くる夜の子守唄つてみんな寂しゑ 怒りだと気付けばさび…

カノン(角笛5)

死者を思って触れてください。そう告げる声の深さに削られる岩 (ハラスメントが)(どのハラスメントを語ったら?)初雪はくりかえし降るから 暗闇に舌は静かに横たわり渡せる炎はいつだってひとつ コラール 幻のろうそくの火が暗闇のなか流れはじめる 産ま…

年越しバトン2019

「痛覚」でやっている年越しバトン。毎年参加させて頂いております。昨年に引き続き、今年も少し早めに書いてしまおうと思います。

花図鑑(うたつかい32号)

花図鑑 わたし、も。もうそれ以上なにひとつ話したくない陽だまりでした あたたかな雨ふるようなその雨を身体ぜんぶで受け取るような 沈黙を分類すれば色刷りの花の図鑑は閉じられぬまま なんという激しい拒絶いま海は空より深い青色である 錆び付いた水門だ…

お箸、二膳ください(短歌のふんどし)

コンビニ店舗は蠱毒の虫と同じだと誰か書いてた 青になったよ 捨てるべき場所できちんと捨てられるため開けられる爪楊枝いっぽん お箸二膳ください。背筋は伸ばしなさい。人間を人間として見なさい。 セルフレジありますというのぼり旗も項垂れぼくらが立つ…

ねむらない樹vol.3 読者投稿欄

まなうらをもやしつづけるまぼろしの炎よおまえのせかいはきれい 野口あや子選、佳作でした。ありがとうございます。

紫陽花の国(みずつき8)

砂にまみれこの世にまみれ狂うとき一筋ごとに髪は膨らむ はつなつのなまぬるい水流れだす水とは水の体液のこと ティーポットの茶葉が膨らんでゆくのを甦るとは言わないでしょう? 濡れ髪を獣のようにまとわせて嵐は外を過ぎるものだと いえここは紫陽花の国…

東京歌壇6月9日

死者の名のひとつひとつに初夏の風あてるため正座するひと 東直子欄掲載でした。ありがとうございます。

春の夜の幻、あるいは与謝野晶子の短歌に関する個人的な妄想について

清水へ祇園をよぎる桜月夜こよひ逢ふ人みなうつくしき / 与謝野晶子「みだれ髪」

東京歌壇3月3日

焼け野原背負ったままで息を吐くほのびかりする満月がある 東直子欄 選でした。ありがとうございます。

第三十回歌壇賞および第一回笹井宏之賞応募作について

第三十回歌壇賞応募作が候補作に、また第一回笹井宏之賞応募作が最終選考候補作になりました。歌壇賞応募作の「草の心臓」(連作30首)については30首全首が2019年歌壇2月号に、笹井宏之賞応募作の「くりかえし落日」(連作50首)については10…