つきのこども/あぶく。

おはなしにならないことごと。

うた

私家版歌集「ヴァーチャル・リアリティー・ボックス」について

2017年11月に頒布開始した私家版歌集「ヴァーチャル・リアリティー・ボックス」についての情報です。

創世記から(CDTNK短歌再録)

それぞれに神話を語り火を灯す OK,Google、創世記から ルンバにも進化はあって水掻きの名残のような地雷の記憶 あなたにはあなたの心拍数がありあなたの時間がある 手を握る

東京歌壇1月14日

夕立のあとの地面のにおいだよ裸足のようにあかるい空だ 東直子選でした。ありがとうございます。

あしたのタンポポ(文フリフリーペーパー再録4・コピペ短歌)

あしたのタンポポ かみさま くるはずのないあなたにはタンポポ光るきんのかんむり 三日月に指切りをして迷わない目が覚めたならぼくら大人だ ひとりなら得意なはずとふるえぬよう見渡す限りの思い出をくれ くい込んだ右手のシワの描いた絵の 今夜のことは忘…

太陽だった(文フリフリーペーパー再録3・コピペ短歌)

太陽だった 約束を どんな言葉を並べても今は雨さえ眩いばかり 忘れたくないから世界を讃えるよことば言葉 君が足りない 雨の狭間 両手で抱えきれなくて愛しかったことだけが真実 薄化粧した淋しさを抱きしめる山ほどの花どうもありがとう 愛なんてきっと神…

ごどーはいないね(文フリフリーペーパー再録2・コピペ短歌)

ごどーはいないね 待つばかりだけど開幕当面は透明なのは当然だから 全力でいっても所詮迷うから最小限でまわるプロペラ 背には花 絶頂はいまだけのものそいつは良いとお前は言って おれもお前も総集編とかないからさ素通りされてわらうしかない でもいつか…

運ぶ 揺らす(文フリフリーペーパー再録1・コピペ短歌)

運ぶ 揺らす 一人から恋は生まれるこんなにもみにくい夜が色づくなんて 白鳥とカラスがたぶん似てること虚構の街に風がふくこと 物心ついてからいつも泣きそうだこの世の誰にも意味なんてない 混ざるのは指だけだからいつかいつか見えなくなると君を揺らした…

東京歌壇11月26日

真夜中の林檎の赤が透けてゆくわたしたち火をちゃんと使える 高温で焼かれた記憶あたたかい赤い煉瓦の駅舎を抜ける 1首目が東直子欄特選、2首目が佐々木幸綱選でした。ありがとうございます。

グッナイ・バディ(ネプリ企画再録2)

ただいまと誰にともなくつぶやいて静かな部屋にあかりを灯す おかえりと迎えるはずが力尽き今夜も猫に先を越される 金の瞳をほそめて彼はしらんぷりきみとの今日のいたずらのこと 本日も不肖下僕の背に乗ってご満悦なる猫さまでした ちぐはぐなバディよすす…

デイジー・デイジー(ネプリ企画再録1)

あおいあおいGoogleEarthの海底が今日も綺麗で海に行きたい 港まで道案内をしましょうかそれとも空を見上げましょうか 真空の宇宙で星は歌うこと それで恋人は君にいますか 恋人がいれば今ごろ夕焼けの青くかがやく火星にいます ロケットは持ってないからで…

The October People(仮装俳句 より)

花嫁にいつか捧げる草の花 薬掘るもはや死からは遠けれど 本物は白、囮には赤い薔薇 ともだちもぼくも映らず水澄めり 遠目には渡り鳥にも見えるだろう 凶作やドラッグストアの増血剤

東京歌壇10月29日

学習性無力感のごとき雨はふり雨音のなか私は眠る 東直子欄・選でした。ありがとうございます。

ワンルーム・サイレンス(back 2 back)

於東京駅弘済会 昭和二十二年三月二十八日 春雨の中に購ふ。 句集「春」買ふて濡れゆく家路かな / 柳白塘 (現代俳句叢書1 句集「春」(日野草城)末尾の書込み) ※ うつくしい冬への扉あけはなつ話すことなどなんにもなくて 訪うや把手冷たきワンルーム 夕…

東京歌壇10月22日

沈黙の重さ言葉の重さとを果実のように割れなくて手は 佐佐木幸綱欄・選でした。ありがとうございます。

東京歌壇10月1日

夕焼けがはんぶん以上を占める窓ここでは雲は都心からくる 佐佐木幸綱欄・選でした。ありがとうございます。

夜の森(うたつかい2017年秋号)

木の燃える夢を見たからあなたへの言葉はみんな通じないだろう 濡れてゆくみどりよみどり石鹸が泡立つように泣く人だった わたしからわたしはずっと逃げられない夜の森 めくらめっぽう歩く ライナスの毛布みたいな朝焼けの青に静かに挽歌は降るよ 密室に射し…

東京歌壇9月17日

かつて火が本を燃やしていたことの 真夜、風の音を確かめている 東直子欄特選でした。ありがとうございます。 東京新聞:東京歌壇 東京俳壇(TOKYO Web)

図書館ほしまつり

(当館にある星の本を集めました。) あるびれお 新潮文庫の青色に浮かぶ十字に手は重なって 夏の月まだ百歳にもなってないぼくたちだからまちがいばかり すべて星、あるいは星であったもの。(天の光はすべてみなしご) 幼年期終わらぬままに夜は降り取り残…

東京歌壇9月10日

混ざるほど色は濁るものシスレーの点描の間のうつくしい白 佐佐木幸綱欄・選でした。ありがとうございます。

東京歌壇9月3日

風船の糸は長くてどこかへとつながれている快楽 ゆれる 東直子欄・選でした。ありがとうございます。

夜の森(poecrival2)

木の燃える夢を見たからあなたへの言葉はみんな通じないだろう 濡れてゆくみどりよみどり石鹸が泡立つように泣く人だった ライナスの毛布みたいな朝焼けの沈黙 挽歌を信じそうだよ 指の爪ひとつひとつが鳥であり飛べと命じて色づけている 開けたってからっぽ…

東京歌壇8月20日

中空の月など見てる顔をしてカーブミラーのわたしが曲がる 東直子欄・選でした。ありがとうございます。

season words(CDTNK夏フェス2017)

わたくしがわたくしを殴る縁日の琉金 尾っぽのあざやかなこと 髪洗ふおふぇりや達にことば、ことば 湯上がりのような顔して改札を並んで抜けて明日の約束 真夜中のしづかな踊りぼくの影 ハンドソープ押しだすように陽はあふれ死者と生者の影淡くなる 突き出…

東京歌壇8月6日

行政を侍女と呼ぶときおそらくは男であろう政治と思う 佐佐木幸綱欄・選でした。ありがとうございます。

東京歌壇7月30日

密室に差した光を星と呼ぶ あなたは星で鍵ではないね 東直子欄・選でした。ありがとうございます。

東京歌壇7月23日

映写機がどこか遠くで回りだすいくたび辿るこの帰路だろう 東直子欄・特選でした。有難うございました。 東京新聞:東京歌壇 東京俳壇(TOKYO Web) 8/6追記 7月の月間賞でした。ありがとうございます。

東京歌壇7月2日

まちがいのもっともすくない家事としてぬぐい続ける丸皿のへり 東直子欄・選でした。ありがとうございました。

あめがやむまで

6/13~6/15にtwitterで行われた「付け句祭」で書いた付け句による50首連作です。 ハッシュタグ「#雨がやむまでこのままでいい」を使用、下の句を「雨がやむまで~」とした短歌を各自がTLに投稿していました。なお「付け句祭」自体はいろいろなお題で開催…

シュレディンガーの傘(みずつき6)

シュレディンガーの傘 どこからが雨雲なのかわからない空の下でも無防備だった ロッカーの遠い密室開くまでシュレディンガーの傘の花柄 曇天に開くてのひら法律が雨になるまであとどれくらい? 紫陽花に香りはなくて暗がりに寄り添いあえば震える睫毛 雨の気…

東京歌壇6月11日

やさしさを花にたとえるひとがいたユートピアってマメ科だろうか 東直子欄・選でした。ありがとうございました。 twitterのフォロワーさんが同じ欄にいてちょっと嬉しかったです。