街中を彷徨うルンバの真似をして頭をぶつけながら逃げ出す
何もかも光ってしまう窓辺では幸福ばかり目に付くのです
ほんとうは先も見えないままの笑みドアの向こうは乾いているね
生き延びた者だけがいるこの星に足跡のつく重さで歩く
海は凪小さな舟は虹を産む光の角度確かめていた
カーテンを持ち上げくぐる何度でも 私は朝を探しています
もうなにもおぼえてないという人と煮崩れすぎた会話をつつく
螢火に攫われ消えた君はいま窓の向こうで傘回してる
千切られた死人の声を撚り合せ初音ミクらは歌い始める
「ほんとうは〜」と「螢火に」は、ペンネームの折り句です。ほさきまどか。