地上へ
さやさやと降る雨音に起こされて冷たい頬を手で温める
朝飲んだ水は今頃心臓の薄赤色に染まりだす頃
おしまいの日のお天気を考える朝の列車はまだ動かない
いずれ処刑される王侯貴族らのように豪雨が過ぎるのを待つ
断面に盛り上がりだす水滴は鉄の匂いをわずかに纏う
ディストピア映画の中と変わらない形の傘を差して、地上へ
水がテーマのtwitter短歌有志合同誌「みずつき3」(3年目なので3)に参加させて頂いてました。総勢84名、504首というすごいボリュームですが、webでも閲覧可能です。ちなみに私は17ページになります。編集のこはぎさん、ありがとうございました。
余談ですが、相聞歌の割合がすごく高くてびっくりしました。