つきのこども/あぶく。

おはなしにならないことごと。

花と狼(うたつかい・夏号)

まだ夢に浸かった顔をしてきみは春の油を額に受ける

ユートピアユーフォリア・束の間の花 春に咲く花すべてうたかた

でもそれがきみの心臓。歌なんて嘘と知ってるふり、花あかり

無防備にからだごと投げ出せるのは羽根を持たないひとの特権

君の狼を信じる。硝子戸に春の雨粒あまた砕けて

 

一首目は未来の大会に持って行った歌でした。