カーディガンの裾はためかす早足で次のページを目指し歩いた
雪原に雪降りつづくそのなかの足跡としてピチカート鳴る
最終行でぜんぶ反転してしまう叙述のように ここも地獄だ
ヤミゴメに似たものを食べ生きている歯の抜ける夢をくりかえし見る
人混みに肩いからせて歩くときひとりひとりが既に火柱
スノードームの雪降りおえた静けさのもうなにひとつ美化するものか
あたらしい語彙見付からず踊り場の光のなかへ踵を下ろす
付け句
雪も灰もわからぬように閉じ込める粉雪の舞うランプの宿に
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山羊座の歌詠みのネットプリント「角笛2」に参加させていただきました。主催の知己凜さん、ありがとうございました。
掲載されていたエッセイの、山羊座の誕生日は年末年始のイベントと近くて色々と切ない、という話に読みながらひとり大きく頷いていました。みんなそうなんだなあ。
こちらで感想書いていただいてました。ありがとうございます。服部かほさんのお歌の読みが面白くてなるほどなあと思いました。