そして崩れる
わたくしの影も眼鏡を持っていて時折外しレンズを磨く
俯いた君をまっすぐ貫いていつかは帰る星なのだろう
やわらかなだるま落としとして甘いパンケーキつむ(ちょっと崩れる)
さいはてかさいしょの場所かわからずにふたり見つめる海の青さよ
プラスチックのかごいっぱいの花びらを色あせたってまだ言わないで
すきまからずっと見つめていたはずのきみの代わりにみどりかがやく
瓶にして何本分かアスファルトに混ぜ込まれたる硝子カレットは
封をされる。そしてゴム印を押される。図書費の項に書かれぬ書名
反射するひかりをすべて花と呼ぶチューリップ痛いくらい赤くて
悼むという行為のエンターキーゆえに草いきれへと沈むEpitaph
孤児だったアン・シャーリーが馬車に乗り揺られるような陽射しのなかで
ながいながい旅路だろうね鳥たちのまなこに映るみどりそよめく
*
夜がくる。 なまぬるいばかりの川べりをもうちょっと歩こうか、廃墟へ
twitterの、#良い感じの画像をアップすると近い描写の短歌が送られてくる のタグで詠んだうた(の、一部)。
タグの名称通り、写真をもとに詠んでいるのですが、知らない人が読んだら写真とはきっと全然違う映像が見えるのだろうなと思います。