2017-05-07 大夕焼( #二次創作短詩ポスカラリー ・2) うた 企画 飛べぬなら鳥には死ぬも同じだと告げくる君の呼吸熱くて 狩るときの眼はいつぽんの矢のごとし黒き鏃(やじり)が獲物へ向かふ 心臓を抉れるほどに近づけばとろ火のごとく匂ふ肉叢(ししむら) 夜は降るやわらかき草育める短き雨の静けさのなか 殺したと顔を歪めてしまふのは人だけだらう 大夕焼くる 駆けながら腕は此方へ伸ばされつ馬のまなこを吾は欲せり いちめんの青空ほどの輝きを額(ぬか)に掲げて君は嫁すひと +++ ポスカラリーで配布した連作その2。 森薫「乙嫁語り」をイメージした連作でした。