つきのこども/あぶく。

おはなしにならないことごと。

ひとつだけ(うたつかい30号)

ひとつだけ

ひとつだけ、とねだった花にみえるから燃やしていない線香花火

トリ、メダカ、ロボット、サクラ、ライカ、ベルカ 名づけるほどにさみしくなった

色彩で話せるならばいまはもう菫色、の、濃淡ばかり

ベランダに火薬の匂い残るころ燃えさしとして眠りに向かう

青空の真下にひとりそのような作中主体にいつかも会った

 

 

テーマ詠  「文房具」
「深海」を「月夜」に変えて書いてみる最初の歌に夜の雪が降る

 

 

牛隆佑さんのコラム「牛さんの短歌なう!」第6回「私家版歌集ってどうですか?」で、私家版歌集の事例のひとつとして「ヴァーチャル ・リアリティー・ボックス」を挙げて頂いてました。ありがとうございます。