その器は欠けている
海へ降る雨を日永に眺めれば火は一人称を知らないままで
テーブルのペットボトルの紙コップななめのままに了承される
開かれて床に散らばるとりどりの そうかおまえもhydrangea
国会質疑書き起こしメモ読む昼休み台風の目は馬の目のように震えて
閉架式書庫の暗さに貝殻はできそこないの虹を抱えた
つまり陸とは海の眷属。霧雨にくりかえしくりかえし火を打つ
毎年参加している「水」がテーマの合同歌集ネプリ企画「みずつき」への参加作品でした。主催の千原こはぎさん、いつもありがとうございます。
なお「みずつき7」全体の誌面はこちら。
一首評いただいてました。ありがとうございます。
こちらの選にいれていただいていました。ありがとうございます。