わたくしを地上へ落とす風が吹くこの世はこともなし こともなし
どの窓も古い映画のようになる列車は橋を渡り続ける
抑えられ少しふるえた掌はちいさな昼の蝙蝠の羽根
おろかものばかりではない僕たちだ青を仰げばどこまでも青
夜。(海を漂うラッコたちのためバスタオルより厚い昆布を)
翻す手のひら 、カード、階段を踏み外しそうな夕焼けを見た
死者の名のひとつひとつに初夏の風あてるため正座するひと
(テーマ詠・カレンダー)
テーマ詠は東京歌壇掲載作でした。
わたくしを地上へ落とす風が吹くこの世はこともなし こともなし
どの窓も古い映画のようになる列車は橋を渡り続ける
抑えられ少しふるえた掌はちいさな昼の蝙蝠の羽根
おろかものばかりではない僕たちだ青を仰げばどこまでも青
夜。(海を漂うラッコたちのためバスタオルより厚い昆布を)
翻す手のひら 、カード、階段を踏み外しそうな夕焼けを見た
死者の名のひとつひとつに初夏の風あてるため正座するひと
(テーマ詠・カレンダー)
テーマ詠は東京歌壇掲載作でした。