つきのこども/あぶく。

おはなしにならないことごと。

街の神話(うたつかい34)

新年の道路はいつもより広くわたしは角を落としたようだ

ひとの子も狼の子もあてどない顔をしている夜の閑散

干からびた冬のまなこの瞬けば千光年の残業ひかる

エンターキー押されたままで伸びてゆく白い改行 春が来ていた

あ、と息吸うとき喉の奥にある南京錠の掛け金の錆

 

新型コロナウィルスの影響でGWの文学フリマ東京が中止となったことに伴い、掲載誌であるうたつかい34号、及び33号はweb公開されました。web版リンクのあるblog記事はこちら