2012-04-17 サルベージ・落ちるひとひら うた はたはたと震えて落ちるひとひらが泣けないきみに泣こうよと言う 散らされた花も北ではまだつぼみ。悲しいことはまだ起きてない ふかふかのぷーさんの手の下頭入れてなでなでしてもらうふり 「お花見の穴場はこちら」細い木の花に埋もれた雀が笑う 花びらを触媒として黒土は内より染まる一面の紅今日もまた人が死んだという声に舌打ちをしてホームを駆ける嵐過ぎ空の青色凪いでおり小さき帆船枝を離れる 花筏その一艘として今は両手広げてこの道を行く