つきのこども/あぶく。

おはなしにならないことごと。

あしたのタンポポ(文フリフリーペーパー再録4・コピペ短歌)

あしたのタンポポ

 

かみさま くるはずのないあなたにはタンポポ光るきんのかんむり

 

三日月に指切りをして迷わない目が覚めたならぼくら大人だ

 

ひとりなら得意なはずとふるえぬよう見渡す限りの思い出をくれ

 

くい込んだ右手のシワの描いた絵の 今夜のことは忘れてあげる

 

十年後背広の中に閉じ込めた小さな魔法をひとり唱える

 

 

既存の歌の歌詞に使われた言葉「だけ」を使って作った短歌(コピペ短歌)の連作フリーペーパー「MASTAR TEMPO」掲載作品。

ちなみにコピペもとはこちら

太陽だった(文フリフリーペーパー再録3・コピペ短歌)

太陽だった

 

約束を どんな言葉を並べても今は雨さえ眩いばかり

忘れたくないから世界を讃えるよことば言葉 君が足りない

雨の狭間 両手で抱えきれなくて愛しかったことだけが真実

薄化粧した淋しさを抱きしめる山ほどの花どうもありがとう

愛なんてきっと神様しか知らないたった一度のさよならをして

 

 

既存の歌の歌詞に使われた言葉「だけ」を使って作った短歌(コピペ短歌)の連作でした。

ちなみにコピペもとはこちら

 

ごどーはいないね(文フリフリーペーパー再録2・コピペ短歌)

ごどーはいないね

 

待つばかりだけど開幕当面は透明なのは当然だから

全力でいっても所詮迷うから最小限でまわるプロペラ

背には花 絶頂はいまだけのものそいつは良いとお前は言って

おれもお前も総集編とかないからさ素通りされてわらうしかない

でもいつかおわるんだから余裕だと本音はいつも曖昧なまま

 

 

既存の歌の歌詞に使われた言葉「だけ」を使って作った短歌(コピペ短歌)の連作でした。

ちなみにコピペもとはこちら 

運ぶ 揺らす(文フリフリーペーパー再録1・コピペ短歌)

運ぶ 揺らす

 

一人から恋は生まれるこんなにもみにくい夜が色づくなんて

白鳥とカラスがたぶん似てること虚構の街に風がふくこと

物心ついてからいつも泣きそうだこの世の誰にも意味なんてない

混ざるのは指だけだからいつかいつか見えなくなると君を揺らした

黙りこみ愛は暮らしになるのかな群れなしていく胸の鼓動へ

 

 

既存の歌の歌詞に使われた言葉「だけ」を使って作った短歌(コピペ短歌)の連作でした。コピペ元はこちら

東京歌壇11月26日

真夜中の林檎の赤が透けてゆくわたしたち火をちゃんと使える

高温で焼かれた記憶あたたかい赤い煉瓦の駅舎を抜ける

 

1首目が東直子欄特選、2首目が佐々木幸綱選でした。ありがとうございます。