2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧
終劇の緞帳空から下りぬのでもう泣き終えて良いか分からぬ
フリスクの味する風を舐めながら地下鉄はまたトンネルくぐる そんな弱いノックじゃ誰も気付かない頬を打たれる春なら遠い 君の目に浮かぶ水滴見つけてもまだ確信を持てないでいる 声高に残業時間誇りつつ我らのカポーは薄い汁飲む伝言は背中に書いておきます…
「ついさっきそっくりな人をみたんですあれがわたしのほんものでしょう」
人生と同じ長さの望遠鏡覗いて希望を観測中です
手を引かれながら俯き行きました従うことが幸福でした
夜の底を覗く力が強さなら光る硝子は目に降り注ぐ
「もうあなた子どもじゃないよ」児童図書コーナーの棚は胸の高さだ
手を引かれながら俯き行きました目隠しをして 幸福でした全身を望遠鏡に変えていく遠い星だけ見ることにする 足遅い片割れのため席取りし老人すっくと盾のごとくに びっこ引きながら咽喉行く祖母に歩調揃えて相槌を打つ 手の中に一枚残ったカード引く誰もい…
偉人らの言葉は日夜流れても誰も賢くなりはしないweb
永遠に気付きはしない「あおはあお」世界の色が逆に見えても
うつくしいものならあると信じたい乱視の空に震える眉月
不揃いなかたちどうにかすり減らし生きているのでまあるい世界
期限切れのカードの束に刃を入れて過去の私をじゃきじゃき殺す
右足の親指が浮くその度に僕のうしろで消える道程
地下深く注ぐ電波を受けながらイヤフォーンから青空の歌
ドラッグを売る店のなお明るくて群がっている眠れぬ羽虫 「お隣の人と一緒にやりましょう」教室出てもずっと、ずうっと歴史書は読み終えぬまま過ぎる時 代わりに賢くなんてなれない 議事堂を俯き回る人々の「ほんださん、って、いるんでしょうか」 逆説の言葉…
ハイドンの忍ぶ足取り軽やかに「驚愕」第二楽章は鳴る
あの時代にも誰か自嘲(わら)っていたの? さよなライオン何も出来ない
点灯夫はあかりをもってゆきのはら足跡つづくてんてんてん、 点
果ての無い丸い星にもおしまいは必ずあると言う地平線
一人行く私の頭に満開の花よ散れ散れわたしはげんき
塩の隣には胡椒を幸せはそんなものだと詩人が言った
今はまだ笑っていよう溶け残る砂糖の粒をスプーンで掬う
圧倒的正義から目を逸らしたい 皆本当は良い子、よいこよ 本当に馬鹿だよねえと笑いつつ君は一人で鬼の目をする 角三本生えた頭を抱え泣く私を好きでなくていいから
「表情ということがまるでできてない。」 セロを抱えてボーカロイドは仕様上のフレームしか知らなくて異常値ばかり算出される 人間に負けてはならぬと楽長が「奴らは道楽、負けてはいかん」 ブレスする一拍のいらぬ歌姫は深呼吸したことが無かった (……おいゴ…