つきのこども/あぶく。

おはなしにならないことごと。

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

サルベージ・音楽

1. また過ぎる夏に名前をつけてやるトンボの翅をむしったようにこの町の明かりと君をさらってく山賊となる晦日(みそか)、25時 看板と水銀灯で弧を描く君はここからスピカの位置だ 花として春の歌など歌うより君を汚せる泥になりたいまだ会えぬ君と一緒に僕…

第0回 夜のお菓子歌会 テーマ「食べ物・飲み物の歌」

唇で泡は崩さぬようにしてカップの中で角笛鳴らす http://hibikino.cocolog-nifty.com/tbtb/2013/03/post-005c.html3/14実施。響乃さん主催のネット歌会。初の歌会でした、有難うございます。 友人にも言われましたが、評価の重なり具合とばらけ具合が面白か…

サルベージ・そのあとのこと

音は皆部屋の外から響くのでここでは全て昔の話 着膨れた背を陽に当てて語り合う後の始末のそのあとのこと私達壊れていくね音もなく塩の柱の吹かれるように過ぎた日はちぎられ消える新しい日に細長く影を落として神様は探しちゃだめよ地下道をやって来るのは…

025:滅(円)

滅ぶだの終わりだなどともう言えずそれでも見入る赤い満月

サルベージ・嵐の後

放られて折られし枝のやうな腕じつと見ている 嵐は過ぎた 濡れたもの全て乾いて明け方の薙ぎ倒された森ただ静か 越えて行く鳥、馬、魚、花の種 国境だけが何処へも行けぬ真っ黒に染められてゆく人間を見送る桜風に膨らむ 外は雨。濡れる桜を過ぎ行けば窓の水…

024:妙(円)

奇妙だと思えば何もかも奇妙身体全部を覆ってる皺

023:不思議(円)再投稿

何事の不思議なけれど訪れる春を今年も身体に通す