つきのこども/あぶく。

おはなしにならないことごと。

第二十三回東京文学フリマに参加します。

表題の通りです。相変わらず寄稿その他が多いのでまとめました。

 

新刊:個人誌

fragments(刀剣短歌集)

ウ68「bl短歌合同誌実行委員会」に委託。オンラインゲーム「刀剣乱舞ーONLINEー」の二次創作短歌の歌集です。

c.bunfree.net

実は二次創作短歌の個人誌自体は別ジャンルですが以前にも作っており、こっそり文学フリマに持ち込んだこともあります(言われたら出す方式にしていた)。

小説も短歌も一次二次両方やっていて、自分の中では余り差がない一方、想定読者(とすべき)層が異なることについて、特に短歌に関してはなかなか自分のスタンスが定まっていなかったのですが、一度きっちり全力でやってみようと思いこういう形になりました。再録メインですが、今書けるものの全力は出したつもりです。

(なお文学フリマは「自身が文学だと思うものを売る場」なので、二次創作の本を出すことについての制限はありません。今私が全力で出せる「文学」はこれなのかなと思います)

ちなみに文学フリマの結構初期からお手伝いで参加してるのですが、実は文学フリマでコピー誌でない個人誌を出すのは今回が初めてです。小説は随分前にコピー誌を二冊出していたんですが、まさか印刷所に出す本が短歌の本になるとは思わなかった。

こちらでは来年5月に出る共有結晶別冊・二次創作短歌特集本のフライヤーも置かせていただいています。特集本は不詳主催をしています。

 

新刊:寄稿

YAMINABE vol.1

こちらもウ68「bl短歌合同誌実行委員会」にて頒布。平田有さん編集による文芸誌です。短歌10首連作「virtual」で参加しています。

「YAMINABE Vol.1」BL短歌合同誌実行委員会@第二十三回文学フリマ東京 - 文学フリマWebカタログ+エントリー

 

新刊:寄稿

おいしい短歌

ウ57「うたつかい」にて頒布。食べ物等をテーマにした公募型短歌アンソロジーです。ロイヤルミルクティーをテーマにした連作6首「向こう岸まで」で参加しています。

同スペース頒布の「うたつかい秋号」「歌人のふんどし」にも参加しています。

「おいしい短歌」うたつかい@第二十三回文学フリマ東京 - 文学フリマWebカタログ+エントリー

 

 

既刊:寄稿

姫君の匣

C33「痛覚+wilhelmina」にて頒布。お姫様がテーマの4名による小説アンソロジーです。ゲストに唐橋史様をお迎えしました。夏のコミティアで頒布しているのですが、文フリでは初の頒布になります。

わたしは「末の姫君」というお話を書きました。初のトップバッターです。

c.bunfree.net

 

既刊:寄稿

There's a vision

C17「冬青」にて頒布。バンドzabadakの楽曲をテーマにしたコンピレーションアンソロジーです。今年の5月にコミティア等で頒布、既に残部僅少とのこと。CDサイズのきれいな本です。

「五つの橋」をテーマにした連作二十九首「橋を渡る」で参加しています。連作について、過去に書いたライナーノーツはこちら。→

ライナーノーツ(曲連想創作アンソロジー「THERE'S A VISION」(5/4SCC))、他(片隅での連載終了について) - つきのこども/あぶく。

 

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よろしくお願いします。

 

We'll be mad(うたつかい2016年秋号)

燃え尽きた星であなたはできていて壊れることをラセンと呼んだ

かなしみが時を超えても残るならどれだけ長い濾過だったろう

we'll be mad. 走らせているシステムのエラーチェックが終わらぬように

「終わらない氷のパズルの正解が愛って、あれは違うと思う」

光ってた。(手紙はそこで終わってて、でもそれだけは伝わってきた)

 

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花おぼろぼろぼろ人はいなくなり土の上には花びらばかり (テーマ詠:オノマトペ

 

 

花と狼(うたつかい・夏号)

まだ夢に浸かった顔をしてきみは春の油を額に受ける

ユートピアユーフォリア・束の間の花 春に咲く花すべてうたかた

でもそれがきみの心臓。歌なんて嘘と知ってるふり、花あかり

無防備にからだごと投げ出せるのは羽根を持たないひとの特権

君の狼を信じる。硝子戸に春の雨粒あまた砕けて

 

一首目は未来の大会に持って行った歌でした。

まもられて、いる?(短歌30首連作・input selector2寄稿作品)

2015年4月~頒布。添嶋譲さん編集によるアンソロジー「input selector2」寄稿作品。小説、エッセイ、詩など各ジャンルの作品が揃った作品集でした。

連作中の詞書については主催・編集担当の添嶋さんのアイデアで表示の仕方を色々工夫して頂き、なるほどこういうやり方もあるのかと目を見開く思いでした。添嶋さん、その節は本当にありがとうございました。

(2016年7月以降は出ないというtweetを拝見したので当blogに再掲することとしました。なお、主催の添嶋さんは現在静岡文学マルシェの主催等をされています)

 

もとは2013年秋~2014年初春にかけて詠んだ連作でした。一部他媒体掲載作品の再録があります。【】はルビになります。

今見ると色々拙く、正直各所に手を入れたくもなるのですが、でもあのとき作ってよかったなとも思います。

 

 

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