ここに穴、穴があるよという声がするので今日もちゃんと目覚める
輪郭を幾度もなぞる冬の日は急須の蓋をおさえて注ぐ
傷つきはしなかったという瑕疵があり宝石よりも小さな夕日
わたくしという現象のスペクトラム 掌からは鳩だけを出す
忘れてはならぬのだよという声が墓標のように中心に立つ
捨てられたオリーブの枝その度に拾い続けて長くなる影
-
-
-
-
-
-
-
- +
-
-
-
-
-
-
春頃に数回おじゃましていた「かばん」、詠草を持っての初めての参加でした。
タイトルがもともと違うものだったのを変えてこのタイトルなのですが、そのあたりを指摘されてびっくりしました。いずれは鳩を出したいんですと言ったら妙に好評でした。
一緒にお邪魔した方がかばんさん、と言っていたのがかわいかったです。かばんさん。